夏の縁側、蚊やりの香り

縁側の板の上に置かれた蚊やり豚と、庭の緑

HIRAYA / 軒下だより

夏の縁側、蚊やりの香り

軒の深さと縁側の幅が、夏の夕方の居場所をつくる。

縁側の板の上に蚊やり豚をひとつ置くと、細い煙とともに夏の匂いがたちのぼります。足元には庭の緑と、小さな流れの水音。クーラーの効いた部屋も良いけれど、夕方の軒下で過ごす時間は、平屋ならではの贅沢です。

軒下が気持ちよく過ごせる場所になるかどうかは、軒の深さと、縁側の幅と、庭との距離で決まります。ひらや工房では、縁側の奥行きを九〇センチ以上とり、腰を下ろしたときに足がきちんと地面に届く高さを基準にしています。日が落ちるまで風が抜ける向きに庭を配することも、設計の初期に決めておきたいことのひとつです。

網戸越しではなく、外の空気のなかで夕涼みをする。そのための場所を、家の一部として最初から用意しておく。軒下だよりの第二回は、夏の縁側の話でした。

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