
HIRAYA / 軒下だより
軒下に落ちる、木漏れ日の模様
深い軒がつくる陰影が、照明のいらない明るさを生む。
深い軒をもつ平屋の軒下には、午後になると木漏れ日の模様が落ちます。庭木の葉が風に揺れるたび、壁と床板の上で影がゆっくりと形を変える。照明のスイッチを入れなくても、その場所には十分な明るさと、目に心地よい陰影があります。
軒の出を深くとると「室内が暗くなるのでは」とご心配をいただくことがあります。けれど実際には、軒が直射日光をやわらげ、地面や壁で跳ね返った光が、部屋の奥まで穏やかに届きます。夏の強い日差しは遮り、冬の低い太陽は室内へ招き入れる。軒の出寸法は、平屋の住み心地を左右する設計の要です。
軒下の床板に座って、影の模様が動いていくのを眺める。そんな何でもない時間を暮らしの中にもてることが、平屋の豊かさだと私たちは考えています。


